マイクロソフト恐るべし!

「白井さん 金曜日は綺麗な格好してきてください」
「へっ? 今週ずっとスーツなんで、金曜日位ラフな格好で来るよ」
「綺麗ならいいんじゃないっすか」
「別にスーツじゃなくってもいいんだよね?」
「大丈夫っすよ」

と、数日前の会社での会話。
なんでもMSの企業なんちゃらとかで、社内を撮影したり色々インタビューしたりするそうだ。
いっそのこと「I Love Macintosh」のTシャツ着てこようかと思ったけど止めておいた。
一応PMやった仕事のインタビューがあるし、小心者だし、すっかり忘れていたし。
ってことで、今日は金曜日。

『お前らなんでみんなスーツなんだ』

ってことで、僕だけGパンにTシャツ。(一応シャツは持ってた)
しかも、今日中に仕上げなきゃならない仕様書があって、朝から釈迦力モードで作成中。
途中、すげーカメラ持ってきて、そこいら中撮影するもんだから気になってしょうがなかったけどね。
仕様書もやっと9割がたできあがって、ほっと一息ついたところで

「白井さん、そろそろお願いしまっす」

ってことで、会議室にいったらびっくり!
なんだか、即席のスタジオみたくなってて、反射板はあるは、わけのわからん音響の機械はあるは、狭い会議室の中にえらい数の人がひしめいてるはで、ここは何処よ?

「じゃ このピンマイク付けて、そこに座ってください」

って、おいおい、インタビューってカメラ撮影しながらするのか?
聞いてねーぞ!
しかも、さっきまで全然違う仕事してて、そんな1年以上も前の仕事の話いきなりされたって
『えっ? それなんすか?』状態だぞ。
だいたいどんなシステムだったか、忘却のカナダ(彼方)だ。
アルツハイマーの患者に、昨日の食事は何でしたか? って聞くのと大差無いぞ。

と心の叫びもむなしく、たんたんとインタビューの準備は進む。

「声低いですねぇ いつもそれくらいのトーンですか?」
「え? もっと高い声がいいですか?」

すでに会話はかみ合ってない。

「じゃそろそろ始めましょうか!」

『俺は始めてほしくない』

と、心の叫びはまたも無視。

結局20分位のインタビューに受け答えて、やっと解放された。
せめて、どんなこと聞くか位は予め教えておいてよ。

ってことで、年内には編集されて、MSのどっかのサイトで、ストリーミングとして流すそうだ。
どんなことになるんだろ?