EudcBrowser リリース

EudcBrowser v1.0.0.0 をリリースしました。
EudcBrowserは、外字を表示し確認するアプリケーションです。

EudcBrowser  ダウンロード EudcBrowser

このプログラムは、「ECMシステム」の外字表示機能を部分的に取り出して、DB等の設定無しに単独で稼働するように変更したプログラムです。

まえにも書いたけど、Windowsの外字機能ってけっこう面倒臭い。
1台のPCだけならまだしも、数台のPCを同じ環境で利用しようとすると、作った外字や、IM(インプットメソッド)に登録した読みをシェアしなくてはならないんで、ウルトラめんどくさくなる。
ってことで作ったのが「ECMシステム」なんだけど、世の中のWindowsユーザーで 99.9999%以上の人は外字なんて使わないんだろうなぁ。たぶん。

0.0001%の方のために Windows の外字を説明すると。

PC買ってきて最初に Windows を起動した状態では、外字に必要なファイルは存在しない。
外字エディタ「eudcedit.exe」を起動して始めて、「eudc.tte」「eudc.euf」って2のファイルが「Fonts」フォルダに作成される。
そして、レジストリに外字フォントが「eudc.tte」って情報が記録される。
「eudc.tte」「eudc.euf」のファイルは、「Fonts」フォルダにある限り、普通の方法では見ることはできない。
コマンドプロンプトから見つけるか、エクスプローラからだとファイル検索をかけると見つけられる。

まずは、「eudc.tte」ファイルについて
「eudc.tte」はトゥルータイプのフォントデータで、外字を表示するだけなら、このファイルを別のPCの同じ場所へコピーすれば利用できる。
もっとも、コピー先のPCに既に「eudc.tte」が作成されていると、普通はそのままコピーはできない。
なんでかってーと、「eudc.tte」をそのPCのOSが捕まえちゃってるから。
なんで捕まえちゃってるかってーと、外字フォントは必ず既存のフォントにリンクをしないと表示できない Windows の仕様なんで、リンクされている状態では使用中ファイルとなるためコピーできない。
じゃ、どーするかってーと、いったん別の外字フォントにリンクを張り替えておいて、コピーしてからもとのリンクに戻すってことをする。
言葉にすると簡単なんだけど、実際やるとなると、レジストリに記録されている外字フォントを別の外字フォントに書き換えたりなんだりで超めんどくさい。
詳しく知りたいなら、EudcChange のソースコードを見てみると良い。
ってことで、これを簡単にするなら「EudcChange 」を使ってみてね。

つぎに、「eudc.euf」ファイルについて
これは、外字エディタが外字を編集するときに利用しているファイルで、中身はビットマップのデータになってる。
独自のフォーマットで、ファイルヘッダ部に管理テーブルやビットマップサイズの情報を持っている。
外字エディタを利用しない(たとえば TTEdit を利用する)場合は必要のないファイルとなる。

外字エディタについて
「eudcedit.exe」が外字エディタプログラムで、見つからないときはファイル検索をかけてみるといい。
このプログラムは通常 64×64の升目の外字編集ができるようになっている。
解像度が低いような気がするけど、外字フォント「eudc.tte」になるときは、ベクターデータに変換されトゥルータイプの文字データになるので、このビットエディタは操作の簡易性を求めるためビットでの編集になっている。
慣れの問題もあるけど、やっぱりドロー系よりはペイント系の方が馴染みやすいからね。
この「eudcedit.exe」が持つビットマップからアウトラインを抽出するロジックはかなり秀逸で、少ないビット情報の文字から、かなり綺麗なアウトラインを抽出し、トゥルータイプの文字データを作成している。
「ECMシステム」は、ちゃっかりこの機能を外部操作して外字を作成しているわけだ。
(これは、「他人の褌deゴー!」作るときに利用したノウハウ)

Windowsのドキュメント等に記載は無いけど、外字エディタの64×64の升目って変更できるように設計されてる。
変更方法は「EudcBrowser」のヘルプに書いたんで見てみてね。
もっとも、128×128とかにすると、確かに細かくはなるけど、編集はちょっと面倒。

そんなこんなで、0.0001%の方に書いたわりには長文だな。