ラストワルツ

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  • 更新:2014年6月10日
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ラストワルツ 著:盛田隆二

「夜の果てまで」「サウダージ」に続く恋愛三部作の傑作!・・・と帯にキャッチコピーがあったけど、実際はこの作品が盛田隆二さんのデビュー作になるそうです。
「ストリートチルドレン」や「夜の果てまで」の、わりと一般うけしそうなストーリー展開とはちょっと違って、より人の内側に入ったドロドロとした内容(ちょっと表現悪いけど)になっている。
いわゆる、普通の恋愛小説を想像しているとちょっと趣が違う。
「普通の恋愛小説」って言い方も変だけど。

田舎から東京に出てきた青年が、ある芝居を見たことがきっかけとなり花菜子(かなこ)さんと知り合い、2週間だけ同棲する。
それから10年の歳月が経ち、偶然に花菜子さんと新宿で再会する。
ストーリーはその10年を行き来し展開していく。
10年前に受け止められなかったもの、10年で自分が築いてきたものの脆さと重さ・・・
何を求め、誰を愛せばいいのか分からなくなるけど、心のつながりを強く求めてしまう。
そんな物語。

僕も、ずっと繋がっていたい。
in your socket ってことじゃないけどね。(もっともそれも大事)

って思った1冊でした。
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