リセット 著:盛田隆二
たまたま高田馬場に行く機会があって、久しぶりに古本市で買った本。
ここんとこ、最新刊とかあまり読まないから、古本で十分なんだよね。
本代も馬鹿にならない。
さてこの本、すこし前に起きた神戸の事件(少年が起こした猟奇殺人)をオーバーラップさせ、同年代の少女達が必死のバランスの中で生きようとしている様子がリアルに描かれている。
同じ題材で、もし盛田さんが書いてなかったら途中で読むのやめていたかもしれない。
解説にもあるけど、まさに「ギリギリの地点で踏ん張って」書かれていると思う。
フィクションだけどリアリティーがありすぎるから、どうしても嫌悪感というか、目を背けてしまいたいというか、ちょっと読んでいて辛くなる。
未成年の性と生があまりにも生々しくて、読んでいて、なんだかそういう匂いが漂っている気にがしてくる。
もちろん、僕は女子高生の履き古したパンツなんて興味ないけど。
(ほっ ほんとだぞ)
それにしても、子供でもない大人でもない、そこいら中に居る同じような格好した彼女達が、マジに宇宙人に見えてくるのは、年を取ったせいか・・・
人間にリセットボタンは無いよ。再起動しないし。
あればいいとは思うけどね。
今時のPCにだって、ハードリセットのボタンなんて付いてないんだから。
出発点は、過去じゃなくて、今現在なんだよ。
って思った1冊でした。
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