ラ族のあいさつ

千住で飲むのは結構好き
地元に近いし、安くて美味しいし

会社いくときはだいたいGパンとTシャツ
夏の正装

その日も、そんなテレテレしたかっこで飲み屋に向かうべく千住丸井の前をテケテケ歩いてた

向こうから、母ちゃんに手を引かれて歩いてくる5,6才のボーズ発見!
母ちゃんといっても、20代後半くらいのちょっと小綺麗な感じ

そのボーズ、俺の顔見るなり、いきなり自分のシャツをまくり上げて上半身をはだけるじゃない

俺は思ったね

『おー こりゃ ラ族のあいさつだ!』

なので、俺もTシャツまくり上げ
すかさず返礼!

俺は母ちゃんにスゲー顔で睨まれたね
バイキン見るみたいな目で
そんで、母ちゃん、ハタと自分の息子を見たら同じ格好してるじゃない

『あんなの真似すんじゃありません!!!』

みたいな勢いで、ぐいぐい子供の手を引っ張って逃げる逃げる
俺が真似した(つか、返礼だけど)んだけどなぁ…

ガンバレれヤング裸族よ
まだ君のはちっちゃいかもしれないけど

『ホースと共にあらんことを』 だ

お前が歩む道は険しい
イマドキの若い奴なのに、ちゃんと自分から挨拶できるお前はエライ!
毛が生え揃う頃にまた合おう!

一部始終を見ていた連れの女子は、涙流しながら笑ってやがった
礼節をわきまえないやつだ!