睡眠の秘密

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  • 更新:2014年6月10日
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思ったように仕事が捗らなくて、ペアを組んで仕事をしている彼女と何度もプログラムを修正しては実行しうんざりするほどのテスト結果を電卓はじいて計算
何度やっても集計が合わない…
終電までもう何本もない遅い時間になってしまった

「ダメだ! もう引き上げよう 帰れなくなっちゃうし」

「じゃあとこれだけ1度流したら終わりにシマス」

彼女はチャイニーズのハーフで小柄な身体にポニーテールがとても似合ってる
だいたいいつもミニのビジネススーツで何故かストッキングははかない
そしてクリクリとした大きな瞳がとてもチャーミングだ

少し下り坂で早歩きになる駅までの道を颯爽と歩く彼女
帰り道に彼女とくだらないおしゃべりをするのはいつも楽しい
ポニーテールとミニの生足には今も昔もめっぽう弱いのだ

「俺ここんとこよく寝るんだよ 朝起きれねぇーし」
「あれかなぁ 人間起きてる時って疲れること多いし摩耗するじゃん?」
「いっぱい寝た方がやっぱ長生きするんじゃね?」

「なに言ってるんデスカ」
「人間って一生で寝る時間はキマッテるんですよ」
「寝過ぎると残り少なくなりマスヨ」
「だからお年寄りは早起きでしょ?」

大きな目で真剣に答える彼女の説明にはなんか説得力ある

「え”~ そなの?」
「じゃ一緒に寝て試してみよ?」

「何を試すんデスカ?」

「いや ほれ いろいろとさ♪」

「OKデスよ でも 今度生まれ変わったらネ♪」

いやいや
今度生まれ変わったらの場合は他にも何人か控えているので、順番からいえば3回くらい生まれ変わらないきゃならないんだけどなぁ
って思ったんだけど
一々事情を説明するのは面倒というか相手にされないと思ったのでスルー
って、スルーされたのは俺か…

「あれ?」
「そいえば最後に流したプログラムが使った作業エリアってパージした?」

「あっ…」
「スミマセン ウッカリしてて忘れちゃいました…」

「ここのユーザーうるさいんだよ」
「もう終電なくなっちゃうしなぁ」

やほっ! チャンス到来!
これで終電に間に合わないってことで経費でどっかにシュクハクしてしまえる
そうなってしまえば ほれ 生まれ変わってなんていってても
あんな ちょめちょめ とか こんな ちょめちょめ とか
(と、ささやく妄想好きの悪魔ちゃん)

いいよ いいよ
おれがちょっくら走って戻って後処理してくるから先に電車で帰っていいよ
って言うのがカッチョ良いぞ!
(と、耳打ちするジェントルな天使ちゃん)

毎度俺の脳内で繰り広げられている、悪魔界と天使界の壮絶な戦い

ほらみてみなよ あの白い太ももちゃん♪
あんた太ももフェチだったろ?
ここで帰しちゃダメよ(と悪魔ちゃん)

あしたも仕事がんばってもらうんだしチミはリーダーでしょ
職権を乱用しちゃいかんよ
それにチャンスは今でなくてもいいんだし
フォッフォッフォ(と天使ちゃん)

そのうち、どっちも悪魔になったりする


えっ? 結局どうしたかって?
そりゃーもちろん


ってな昔々の事を、ここ最近10時間以上も寝ちゃってる朝に思い出したのだ
それにしても週末の波乗り後の1,2日はほんとよく寝るなぁ