悲しい記憶

前にBLOGにも書いた気がするんだけど、五感のなかで匂いは特に記憶のイメージに直結してると思う。
思考が働く前に、直接感情に届いてしまう。
俺の場合、視覚と聴覚が弱いから、顕著にその傾向がある。
犬並みに鼻が利くのだ。

比較的新しい記憶で、匂いと共によみがえってくるイメージは問題ない。
やっかいなのは、ずっと昔の記憶で、もうその映像的なイメージが残っていないやつだ。
さみしいとか、悲しいとか、そういったマイナス要因を伴った古い匂いの記憶は、映像はよみがえってこないのに、そのときの感情だけフィードバックされる。
なにげなく街を歩いていて、突然にふっと匂いに喚起されるそういったイメージに出会うと、少し途方に暮れてしまう。

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