漢字検索データベース環境構築

外字ザウルス2 説明書 》 漢字検索データベース環境構築

KanjiiFinder(IPA漢字検索)、および KjUnihanFinder(Unihan漢字検索)は漢字データベースを使います。
事前にデータベース環境を設定する必要があります。

何れの漢字データベースも「SQL-Server」と「Access MDB」が利用可能です。
構築は「Access MDB」の方が簡単ですが、複数のPCから利用する場合は「SQL-Server」をお勧めします。

目次

漢字データの入手

漢字データは「外字ザウルス2」のパッケージには同梱されていません。
下記より利用したバージョンをダウンロードして下さい。

IPA漢字データベース(KanjiiFinder.exe用)

IPA漢字データベースはフリーで利用できます。
漢字データのライセンスは「外字ザウルス2」とは別になります。
漢字データの出典元は 独立行政法人情報処理推進機構(以下IPA)となります。
漢字データの著作権はIPAが所有しており、本プログラムは クリエイティブ・コモンズ・ライセンス条件に基づき出典元のデータを加工して利用しています。

Unihan漢字データベース(KjUnihanFinder.exe用)

Unihan漢字データベースはフリーで利用できます。
漢字データのライセンスは「外字ザウルス2」とは別になります。
漢字データの出典元は、データが「Unihanデータベース」v6.0.0、フォントのグリフデータは「花園明朝フォント」2011年05月16日版を利用しています。

SQL-Serverで利用の場合

SQL-Serverを利用する場合、事前にSQL-Serverを用意しインストールする必要があります。
フリーの「Microsoft SQL Server 2005 Express Edition」でも利用可能です。

SQL-Serverのインストールについては詳しく説明しません。WEBで検索すると多数ヒットするのでそれらを参考にしてインストールして下さい。
また、ネットワークで複数PCで利用する場合のSQL-Serverの設定についても同じくWEB等を参考にして下さい。
メール等でこれらのご質問をされてもお答えできません。
どうしても導入支援が必要な場合、サーバセットアップが出来る会社を紹介できます。メールにてご連絡下さい。

フリー版の「Microsoft SQL Server 2005 Express Edition」は こちらからダウンロードできます。
「SQLEXPR_JPN.EXE」をダウンロードしてインストールして下さい。
以下 SQL-Server が正しくインストールされていることを前提に説明します。

漢字データをSQL-Serverへ導入

導入の説明は IPA漢字データベースで説明しますが、Unihan漢字データベースも同じ手順になります。
その場合バックアップファイル「ipamj_db.bak」を「cjkmj_db.bak」に、リストアコマンドのデータベース名「IPAmj」を「CJKmj」に読み替えてください。

以下手順

ダウンロードした漢字データパッケージの「ipamj_db.bak」をSQL-Serverへリストアします。
以下その手順です。

  • コマンドプロンプトから SQL-Serverへ接続します。
    例:SQLサーバが「HOGEHOGE\SQLEXPRESS」の場合
    C:\>sqlcmd -S HOGEHOGE\SQLEXPRESS[改行]
    1>
  • リストアコマンドの入力
    例:「ipamj_db.bak」がパス「C:\hoge\database\」に有る場合
    1>RESTORE DATABASE [IPAmj] FROM DISK = N'C:\hoge\database\ipamj_db.bak' WITH FILE = 1, NOUNLOAD, REPLACE, STATS = 10[改行]
    2>go[改行]

リストアが正しく終了すると下記のような画面になります。

終了したら「exit」でサーバ接続を終了しコマンドプロンプトは閉じます。

ODBCデータソースの作成(SQL-Server)

データソース作成の説明は IPA漢字データベースで説明しますが、Unihan漢字データベースも同じ手順になります。
その場合データソース名「IPA」を「CJK」に、データベース名の「IPAmj」を「CJKmj」に読み替えてください。

以下手順

漢字データがSQL-Serverへリストアできたら、漢字検索プログラムから接続できるようにODBCデータソースを作成します。

  • 管理ツールの「データソース(ODBC)」を起動します。
    「ODBCデータソースアドミニストレーター」が起動します。
  • 「ユーザーDSN」か「システムDSN」どちらかを選択します。
    全てのユーザーで利用する場合は「システムDSN」を選択します。(管理者権限が必要)
  • 右上の「追加」ボタンを押下します。
  • ドライバー選択リストから「SQL Server」を選択し「完了」ボタンを押下します。
  • データソースの名前は「IPA」とします。
    (別の名前にしても漢字検索プログラムで変更可能です)
    説明は省略しても構いません。
    サーバーは、先の手順で漢字データを導入したSQL-Serverを選択して下さい。
  • 「次へ」ボタンを押下します。
    SQL-Serverへ接続時の認証を指定します。
    「Microsoft SQL Server 2005 Express Edition」で特に何も設定していなければ規定値「WindowsNT認証」で接続できると思います。
    注意:このあたりはサーバ環境にあわせた調整が必要です。
  • 「次へ」ボタンを押下します。
    規定のデータベースにチェックを入れ「IPAmj」を選択します。
    注意:↑これを忘れないで下さい。
    選択できない場合は、正しくSQL-Serverへ漢字データが導入できていないか間違ったSQL-Serverを選択している可能性があります。
    他のパラメタは規定値で構いません。
  • 「次へ」ボタンで次の画面に遷移し「完了」ボタンを押下します。
    「データソースのテスト」ボタンを押下し接続が正しく確認できたら「OK」ボタンを押下し「ODBCデータソースアドミニストレーター」ウィンドウに戻ります。
    「OK」ボタンを押下し「ODBCデータソースアドミニストレーター」を終了します。

Access MDBで利用の場合

導入の説明は IPA漢字データベースで説明しますが、Unihan漢字データベースも同じ手順になります。
その場合MDBファイル「ipa.mdb」を「cjk.mdb」に、データソース名「IPA」を「CJK」に読み替えてください。

以下手順

Access MDBを利用する場合、ダウンロードした漢字データパッケージの「ipa.mdb」を利用します。
データベースの準備は必要ありません。(Microsoft Access は必要ありません)

ODBCデータソースの作成(Access MDB)

  • 管理ツールの「データソース(ODBC)」を起動します。
    「ODBCデータソースアドミニストレーター」が起動します。
  • 「ユーザーDSN」か「システムDSN」どちらかを選択します。
    全てのユーザーで利用する場合は「システムDSN」を選択します。(管理者権限が必要)
  • 右上の「追加」ボタンを押下します。
  • ドライバー選択リストから「Microsoft Access Driver (*.mdb)」を選択し「完了」ボタンを押下します。
  • データソースの名前は「IPA」とします。
    (別の名前にしても漢字検索プログラムで変更可能です)
    説明は省略しても構いません。
  • 「選択」ボタンを押下します。
    漢字データパッケージの「ipa.mdb」の場所を指定し「OK」ボタンを押下します。
  • 「詳細設定」ボタンを押下します。
    オプションで「SafeTransactions」の値を「1」に変更し「OK」ボタンを押下します。
    注意:↑これを忘れないで下さい。
  • 「OK」ボタンを押下します。
    「ODBCデータソースアドミニストレーター」ウィンドウに戻ります。
    「OK」ボタンを押下し「ODBCデータソースアドミニストレーター」を終了します。
64Bit版のOSに32Bit版のMicrosoft Accessを導入している場合は利用できません。
この場合、Access MBDの「ODBCデータソース」が作成できません。一度32Bit版Accessをアンインストール後に64Bit版のAccessを導入する必要があります。
32Bit版のAccessデータソースを作成してもプログラムが64Bitで稼働するためデータアクセスできません。

DB接続設定で接続を確認

KanjiiFinder(IPA漢字検索)、KjUnihanFinder(Unihan漢字検索)が正常に起動すればデータベースの環境設定は正しく構成されています。
検索条件を入れて検索してみて下さい。
起動時にデータベースが確認できない場合は、エラーメッセージの後に動作環境設定ウィンドウが開きます。

データベースの構築が正しく完了しているのにエラーが出る場合は、KanjiiFinder/KjUnihanFinderの「動作環境設定」「DB接続設定」が構成したデータベースの設定と合っているか確認して下さい。
データソース名はODBCデータソースで作成したデータソース名と一致している必要があります。
(規定値 IPA漢字検索:IPA/Unihan漢字検索:CJK)
データベースの種類のオプションボタンは、構築したデータベースの種類(SQL-Server/Access-MDB)と一致している必要があります。