僕たちの戦争

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  • 更新:2014年6月10日
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僕たちの戦争 著:荻原 浩

市立図書館で大量に予約して、5冊づつオーダー(ネットからは)できるんだけど、頑張って読まないと2週間の貸し出し期間で読み切れないのだ。
ハードカバーは買うと高いし、図書館で借りるに限る。

茨城で波乗りをしていた健太。突然のスーパーセットを食い、なんとか岸まで泳ぎ着くと50年前(終戦の1年前)にタイムスリップしていた。
時を同じくして、といっても50年の昔、海軍空挺隊の練習機で鹿島灘を単独飛行していた吾一は、突然の稲光とともに墜落。気が付くと目が覚めたのは50年先の水戸にある病院のベッド。
数奇な運命で入れ替わってしまった容姿がそっくりの2人。
その2人の1年間の、それぞれの戦争の物語だ。

おもしろい。
けど、切ない。

60数年やそこら昔って1世紀もないのに、これほど人も世の中も変わってしまっているのだ。
でも、吾一が言ったように、本当に必要なものは今も昔もそれほど変わっていない。
たとえば携帯が無くても生きていけるし、コンビニがなくても食いものに困ることはない。

便利になったゆえになくしてしまった物も多いような気もする。
10円玉を何枚か握りしめて、ドキドキしながら彼女の家に電話することも今では無いわけだ。

最後がすごく気になる。
別のラストシーンを想像していたんだけど、そうきたか…

って思った1冊でした。
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