手紙

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  • 更新:2014年6月10日
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手紙 著:東野 圭吾

GYAOのCMで見て、こりゃ映画より先に読まねばと思った、久々の東野さんの本。
もうCMの段階で涙腺ゆるみそうだったのだ。

両親の居ない貧しい兄弟。
弟を大学に行かせるために、一時の気の迷いで押し入った強盗先の家で老婆を刺し殺してしまう。
絶たれたのは兄の人生だけではなく、弟の未来も容赦なく巻き込んでいく。
弟の視線で、悲しい物語は語られていく。

何故人を殺してはいけないのか、何故自殺はいけないのかと、色々な論議があるだろうけど、この小説は1つの答えを明解に説いていると思う。
想像力の欠落が安易に人を傷つけたり、自分自身を傷つけたりするんだ。
それは大義名分(たとえば戦争とか)があっても、やはり同じように想像力を働かせなければならない事じゃないか…

って思った1冊でした。(ちょっと大げさ)
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