ラ族の逆襲

下町が好きだから、会社のある青山とか代官山(こっちは行ったこと無いけど)とかコジャレた所は大嫌い
虫が好かん
だいたい、ヨーカドーもダイエーも無い所は人の住める所じゃないだろ

会社の裏に、いわゆる億ションが立ってる
2,3年前位に建ったやつで、会社の非常階段とかから住人の生活が垣間見える
昼間っからテラスとかでワインなぞ飲んでいやがる
まったくムカつく

まぁ、貧乏人のひがみだけど

会社の男子トイレ
このウンコする個室の窓がやたらとデカくて、しかも低い位置からガッツリ開く
ガッツリ開くと、ハイソな方達の クソッタレな 優雅なワインパーチーがここからも鑑賞できる

あれだ
当然、こっちから見えるってことは、向こうからだって見えるハズだ

そう、俺はラ族!
しかもここは個室
これは神の采配としか思えん
ラ族よ、いや、ラ王よ いまこそ武器を取れ!

ことのほかゆっくりと優雅にパンツ下ろし、おもむろに両腕を腰に当てる。
王にふさわしく、凛とした双眸で窓の外を睥睨(へいげい)する

『さて、下々の者よ』
『ラ王はここで今からウンコをするぞ!』

みたいな

まぁ あれだ
何億も払って、テラスから見えるウンコタレの姿もおつなものだろうな…
と、庶民は想像するわけだ