通勤その負のスパイラルの向こうにあるのは小さな幸せ

いままさにエレベーターのボタンを押そうとした刹那
無情にもエレベーターは階下へ降りていってしまう
しかも1階まで下りて再度上昇してきたものの2階で停止

2階くらいあるいていけよ! ぼけっ!

と心の中で毒づいて
こめかみを伝う汗をうっとうしく思いながらイライラとエレベーターの上昇をまっていると

「タイヘンナガラクオマタセシマシタ」

と、腹立たしい言い訳を機械的なイントネーションで喋りながらエレベータの扉が開く

ホントにそう思うなら、さっきボタン押したときに引き返してこいよ!

と、エレベーターに八つ当たりしても詮のないことだが
こうも暑いと何かにつけ何かを呪ってしまいたくなるのだ

あー 暑い…
セミの鳴き音なのか、耳鳴りが続いているのか区別が出来ん
この耳鳴りがやまないのも糞サーバのせいにちがいない
呪ってやるー
水風船爆弾じゃっ!

くっ くせぇー!
なんでこのオヤヂは朝からこんなに異臭を放つのだ
たのむ、電車の中でそのヌメェーッっとした汗ばむ腹を押しつけるのはやめてくれ
しかもクセェーし…
それから隣のネーチャン、その中途半端な長さの髪の毛を束ねてキョロキョロすると、俺の鼻の穴に貴女の髪の毛が入るのよ
あー くしゃみしてぇ
後ろからおもいっきり べっくしょぇー! ってしちゃうぞ!

「前の電車で急病人が出たため、この電車は5分ほど遅れてます」
「前の電車で急病人が出たため、この電車は5分ほど遅れてます」
「前の電車で急病人が出たため、この電車は5分ほど遅れてます」
「前の電車で急病人が出たため、この電車は5分ほど遅れてます」

わかったよ…
停車する度に言うな
2,3分間隔で動いてる電車が5分遅れたからって気にしないから

朝の電車は嫌いだ…

おっさん おっさん
何故そんなに自販機の前で悩むのだ
買う物が決まってないなら脇にどいてくれ
俺はウェルチのグレープジュース100%を一刻も早くのみたいのよ
決まってないなら、貴男もウェルチのグレープジュース100%にしなさい
ポリフェノールたっぷりで、イライラして血管切れそうになるの防止してくれっからさ


やっとウェルチのグレープジュース100%も買え、おつりを返却口から取り出したら
10円多かった♪