発火点

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  • 更新:2014年6月10日
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発火点 著:真保 裕一

んー 内容は大分違うけど、カラー的には「奇跡の人」と同じかなぁ。
どうも人の嫌な部分をこれでもかってくらい書き込んでる。
ただ、奇跡の人は同じ大人でも、交通事故で脳に障害を受けたため、その成長過程での子供っぽい我が儘って考えると納得もできたけど、発火点の方は、なんというか・・ ちょっとそこまでひねくれるか? みたいな不快感がある。

二十歳を超え大人になりきれず、世の中に当たり散らし、その狭い視野ゆえに愛する人をも深く傷つけていってしまう。
全ては12才のときに父親を殺害されたときから狂い始めた人生。
殺害したのは、父親のあまり仲の良かったと思えない友人。
何故父親は殺されなければならなかったのか?
紆余曲折を経て、やっと正面から自分のいままでの軌跡を見つめ直すべく、自分の力で過去をひもといていく・・・

えー っと、僕は推理小説は嫌いなんで、このラストは×です。
こっから先は、すこしネタバレなんで、読もうと思ってる人はパスしてね。

2つ分からないんですが、読んだ人教えてください。
結局、父親は殺人者だったの?
最後に再会した彼女は、どっちの彼女?
まぁ順当に考えれば、「子供は流産してなかったのか」ってことなんだけど、どっちともとれるような気がしてさ。
一応は、ハッピーエンドだと思うんだけど、なんかかなりストレスが残ったような・・・

んー 神保さんの小説は、もっと痛快なやつが好きだなぁ。
前回読んだ「天空の蜂」の解説で神保さんが言ってた、世の中に問いかける作家のメッセージみたいなものって、こうゆうのなのかなぁ。
今ひとつ解らん・・・

って思った1冊でした。
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