奇跡の人 著:真保裕一
何度も言うけど、この人の書いた「奪取」は、僕が今まで呼んだ本の中で、日本の作家に限ったら一番おもしろかったと思う。
最初に読んだ真保さんの本は「ホワイトアウト」で、そのときから虜になってハードカバー以外はほとんど読みあさった。
ちなみにホワイトアウトは映画も良かった。もちろん本の方が面白かったけど。
この「奇跡の人」はホワイトアウトと同じ新潮社から出版されてて、何故か見落としていた。
他が、ほとんど講談社からだったからね。
交通事故のため脳に障害を負い、植物人間の1歩手前までいった克己(かつみ)。
一命はとりとめたが一切の記憶を無くし、知性も無くしてしまった。
8年の病院生活を経て、知能レベルはやっと中学生並みに回復し、なんとか本当の自分を探そうとするが、納得のいかない矛盾が自分をとりまく。
以前「リセット」の感想文で、「人間にリセットボタンは無いよ」って書いたけど、克己は22才で一度リセットされてしまったわけだ。
物語の後半、克己の異常なほどの執着心に「?」と思うけど、その執着も31才の大人としてみると違和感があるけど、克己の知性は12才なわけだ。
ラストは、真保さんらしく「う”~」そうきたか・・・
と、うなってしまったけど、今回は題材がすこし暗いから、終始重い雰囲気になってるかな。
もうすこし、笑える部分とかがあると僕的には好きなんだけどね。
でも、ラストはなんか良いな~。
希望の光が差さないとき、ずっと思いを寄せ続けることができるのだろうか?
って思った1冊でした。 Stock List
竹嶋
こんにちは!!
奇跡の人の書評を拝見しました。
続きが気になって仕方のない展開にドキドキしながら読んでいたのですが、
その分、終わり方に過剰な期待を寄せてしまい、
ちょっと納得がいかなかった・・・というのが私の素直な感想でした。
オススメの「奪取」、さっそく読んでみようと思います!!
JJ
竹嶋さん こんちわっす!
返信送れてすみません。
しょもないプログラムを書いていたもんで・・・
「奪取」超お勧めです。是非読んでみて下さい。
って、もうよんじゃったかな?