’It’と呼ばれた子(幼年期)(少年期)

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  • 更新:2014年6月10日
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’It’と呼ばれた子(幼年期)(少年期)著:デイヴ ペルザー

前々から読もうかと思って、何度か手にとっては買うのを止めてたんだけど、借りることが出来たんで2冊一気に読んでみた。
正直、幼年期を読み始めたときは、内容がヘヴィだし「ありゃ読まなきゃよかったかなぁ」って思ったけど、想像していたよりは救いのある内容で正直ホッとした。
もっとも、僕の周りには虐待もいじめも身近に存在しなかったし(もちろんするがわ、されるがわどちらも)、事実として受け入れがたい部分もあり、「なぜ我が子にそこまで」って「?」は主人公と同じように、読んでいる間中考えていた。
ちょっと内容に触れちゃうけど、実はこれに対する答えは無い。
たぶん、意味より、事実は現実として否応なく受け入れると言うことか・・

少年期(ロストボーイ)の方は、幼年期の陰鬱とした内容とは少し変わって、どっちかっていうとサクセスストーリーっぽく書かれているのかな。たぶん。
最後の方にある、成長してからの父親との再会や、里親からの巣立ちのシーン、これはやられる。
またも、電車の中で読んでたもんで、涙ごまかすのに大変だった。
つか、マジ泣いてた(笑)
しかも、朝あわてて家を出てきたから、シャツのボタンは掛け違えているし、ズボンのチャックも全開バリバリ。
想像してみて欲しい。シャツのボタン掛け違え、チャック全開で、本読みながら泣いているオヂサン。
かなりいけてないぞ。

それにしても、これほどまで過酷な運命で、人としての中心が曲がらないで、まっすぐと伸びていくものかと関心してしまう。
もちろん、道を間違えたり、見えなくなったりもするけど、あきらめないし、魂が強くて優しいんだよね。

感動する図書を読むときは、ちゃんとチャックを閉めてから読もう
って思った1冊でした。